実際に役者が楽器を演奏している映画

 数ある音楽映画の中で、実際に役者が楽器を演奏している映画をまとめてみました。

『セッション』

スクリーンショット 2019-01-21 13.20.32

・日本公開:2015417

・制作国:アメリカ

・監督/脚本:デミアン・チャゼル

・出演:マイルズ・テラー、JK・シモンズ

・制作:ジェイソン・ブラム

・配給会社:ソニー・ピクチャーズ・クラシックス


楽器:ドラム

演奏者:マイルズ・テラー


予告

 

演奏力:★★★★★

作品評価:★★★★☆


 もともとドラムの経験があったマイルズ・テラーですが、本作でバディ・リッチ並みの超絶テクニックを習得するために、2か月間にわたり1日に34時間ジャズドラムの練習を続け、本作の撮影に臨みました。観てみるとこれが凄くて、手数と早打ちだけならプロ顔負けの超絶テクニックを身につけていました。それと本作で劇中、ドラム練習のし過ぎで手の皮が破れ出血し、手を氷で冷やしなが練習を続けるシーンがありますが、あれはマイルズ・テラー本人の血だそうです。

 本作はデイミアン・チャゼル監督の出世作ですが、本作が傑作になったわけはマイルズ・テラーの熱演を抜きにして語れません。また本作はJK・シモンズ演じる鬼教師フレッチャーの熱烈指導にも注目です。ミスるとイスが飛んできます。

スクリーンショット 2019-01-21 12.37.12

『セッション』は下記動画サイトで視聴可能!
 

>>U-NEXT

>>hulu

>>FODプレミアム

>>dTV

>>TSUTAYA TV

『ブルーに生まれついて』

スクリーンショット 2019-01-21 12.39.29

・日本公開:20161126

・制作国:カナダ、イギリス

・監督/脚本:ロバート・バドロー

・出演:イーサン・ホーク、カルメン・イジョゴ

・制作:ジェニファー・ジョナス

・配給会社:エンターテインメント・ワン


楽器:トランペット

演奏者:イーサン・ホーク


予告

 

演奏力:★★★★☆

作品評価:★★★★★


 本作はジャズ界のジェームス・ディーンと呼ばれた甘いマスクのトランペッター、チェット・ベイカーの伝記映画。演じたのは名優イーサン・ホーク。イーサン・ホークは本作で6か月にもおよぶトランペットの集中トレーニングを受け本作に臨みました。また本作で歌声も披露しています。チェット・ベイカーは1950年代は人気スターだったんですが、酒と麻薬に溺れ、どんどん堕落し、ファンにも関係者にも見限られ、落ち目になります。挙句借金取りにトランペッターにとって絶対に必要不可欠な前歯を殴り折られ絶望的な状態に陥ります。

 そんな絶望的な状態から始まるのが本作。イーサン・ホークが驚異の演技力で、チェット・ベイカーの脆さや繊細さを体現しておりました。チェット・ベイカーのトランペットのサウンドも性格同様、脆くて繊細で美しく、それが人々や特に女性を惹きつけます。幸か不幸か前歯を折られ強く吹けなくなったことで、弱々しいけれど繊細でどこか官能的な彼独特なサウンドを手にすることができたんですね。そのサウンドすらもイーサン・ホークはコピーしているのです。イーサン・ホークは本当にできる役者だと思いました。またチェット・ベイカーは歌でも有名ですが、キーは落としてはいるものの彼の代表曲「マイ・ファニー・ヴァレンタイン」を歌うイーサン・ホークは本当にすごい。本人が乗り移ったかのようでした。ここまで読めばわかってもらえると思うんですが、僕はこの映画めちゃめちゃ好きです。官能的な映像と、甘美な音楽、そしてダメ男に恋をしてしまう女、この映画は退廃的に美しいんですよね。僕はサックスプレーヤーを夢見る少年を描いた「ブルー・ジャイアント」という漫画が好きではないんですが、それはジャズの本質であるところの退廃性を抜きにジャズを語っているから。本作はそんな本質すらも描いてしまう、ジャズ初心者にも、映画好きにもオススメの作品です。

スクリーンショット 2019-01-21 12.40.11

『ブルーに生まれついて』は下記動画サイトで視聴可能!

>>U-NEXT

>>hulu

>>TSUTAYA TV

『スクール・オブ・ロック』

スクリーンショット 2019-01-21 12.41.43

・日本公開:2004429

・制作国:アメリカ

・監督:リチャード・リンクレイター

・脚本:マイク・ホワイト

・出演:ジャック・ブラック

・制作:スコット・ルーディン

・配給会社:パラマウント・ピクチャーズ

楽器:ギター

演奏者:ジャック・ブラック&子供達

予告

 

演奏力:★★★★☆

作品評価:★★★★☆


 本作はジャック・ブラック扮するデューイが名門学校の先生になりすまし、子供達にロックの指導をし、子供たちとバンドバトルに出場するというコメディ映画ですが、本作で子供達とジャック・ブラックは実際に演奏しています。それゆえかこの荒唐無稽の話にも説得力が生まれ、とても深いドラマが描かれます。子供達が心を開きだすと、演奏も良くなっていくという感じは実際に演奏していなければ出せないでしょう。このあたりはドキュメンタリー性を重視するリチャード・リンクレイターの演出手腕が光ります。万人にススメられるウェルメイドな作品でした。

 ちなみに本作は映画で初めてレッド・ツェッペリンの「移民の歌」が使われたことでも有名です。レッド・ツェッペリンの曲は権利関係が厳しく、それまでどの映画にも使用できていませんでしたが、ジャック・ブラックや子供達はレッド・ツェッペリンのリーダーであるジミー・ペイジにビデオレターで使用許可を懇願し、承諾を得たとのことです。の後「移民の歌」はデヴィッド・フィンチャー版の「ドラゴン・タトゥーの女」(2011年公開)や「マイティ・ソー バトルロイヤル」(2017年公開)などで使われていますが、本作が最初なんですね。

スクリーンショット 2019-01-21 12.42.47

『スクール・オブ・ロック』は下記動画サイトで視聴可能!

 

>>dTV

>>TSUTAYA TV

『クレイジー・ハート』


スクリーンショット 2019-01-21 12.44.07

・日本公開:20091216

・制作国:アメリカ

・監督/脚本:スコット・クーパー

・出演:ジェフ・ブリッジス、マギー・ジレンホール

・制作:ロバート・デュヴァル

・配給会社:フォックス・サーチライト


楽器:ギター

演奏者:ジェフ・ブリッジス


予告

 

 

演奏力:★★★☆☆

作品評価:★★★☆☆


 本作で酒浸りのカントリーシンガーを演じるのはジェフ・ブリッジスですが、劇中で実際に歌とギター演奏をしています。渋い歌声と2フィンガー奏法によるギター演奏はプロさながらの貫禄がありました。「アリー/スター誕生」(2018年公開)でブラッドリー・クーパーが演じたアル中のロックスターは本作のジェフ・ブリッジスを彷彿とさせます。本作で見事な歌を披露したジェフ・ブリッジスですが、なんとその後2011年に61歳にしてBLUE NOTEからメジャーデビュー。近作の「オンリー・ザ・ブレイブ」(2018年公開)でも彼の歌とギター演奏シーンがあります。歌うのが本当に好きなんですね。

スクリーンショット 2019-01-21 12.44.29

『クレイジー・ハート』は下記動画サイトで視聴可能!

 

>>U-NEXT

>>TSUTAYA TV

Ray / レイ』

スクリーンショット 2019-01-21 12.46.21

・日本公開:20041029

・制作国:アメリカ

・監督:テイラー・ハックフォード

・脚本:ジェームズ・L・ホワイト

・出演:ジェイミー・フォックス

・制作:ハワード・ボールドウィン

・配給会社:ユニバーサル

楽器:ピアノ

演奏者:ジェイミー・フォックス

予告

 

演奏力:★★★★★

作品評価:★★★★★


 本作はレイ・チャールズの伝記映画ですが、ジェイミーフォックスの完コピぶりが本当に凄いです。レイ・チャールズの喋り方や仕草、また歌い方やピアノ演奏も本物そのもの。当然ジェイミーフォックスは本作でアカデミー主演男優賞を受賞しています。本当凄い才能です。本作はレイ・チャールズの実像に迫り、彼の送った数奇な人生と、音楽業界の隆盛を描いた非常に優れた作品です。またブラック・ミュージック入門映画としてもオススメです。

スクリーンショット 2019-01-21 12.46.41

『Ray/レイ』は下記動画サイトで視聴可能!

 

>>dTV

JIMI:栄光への軌跡』


スクリーンショット 2019-01-21 12.38.32

・日本公開:劇場公開なし

・制作国:イギリス

・監督/脚本:ジョン・リドリー

・出演:アンドレ・ベンジャミン

・制作:ショーン・マッキトリック

・配給会社:東京テアトル


楽器:ギター

演奏者:アンドレ・ベンジャミン(アンドレ・3000)



予告

 

演奏力:★★☆☆☆

作品評価:★☆☆☆☆


 ベンジャミンは伝説のギタリスト、ジミ・ヘンドリックスを演じるために2か月半にわたり1日8時間の猛練習を敢行。左手でのギター演奏をマスターしジミ・ヘンドリックスになりきっていましたが、本編での演奏シーンは思ったほどなく、延々と恋愛ドラマが続くので、本当に上手いのかなかなか判断ができません。そんな感じなので、ジミ・ヘンドリックスに興味を持って見た人にとっては非常に退屈な映画だったのではないでしょうか。ですがアンドレ・ベンジャミンの努力は認めたい。

スクリーンショット 2019-01-21 12.38.22

『JIMI:栄光への奇跡』は下記動画サイトで視聴可能!

 

>>TSUTAYA TV

4分間のピアニスト


スクリーンショット 2019-01-21 12.48.30

・日本公開:200721

・制作国:ドイツ

・監督/脚本:クリス・クラウス

・出演:ハンナー・ヘルツシュプルング

・制作:アレクサンドラ・コルデス

・配給会社:ギャガ


楽器:ピアノ

演奏者:ハンナー・ヘルツシュプルング



予告

 

演奏力:★★★★☆

作品評価:★★★☆☆


 本作の主役のハンナーはオーディションで選ばれるまではなんとピアノにも触ったことがなかったとのこと。そんな状態から彼女は6ヶ月間にわたるクラシックピアノの猛特訓を受け本作に臨みました。普通にプロの演奏だと思っていましたので本当に驚きました。また刑務所内で結構暴力的なシーンがあるんですが、ハンナーはリアルに殴れるようボクシングの練習もしたそうです。あと本作のなかのピアノ背面弾きシーンも凄いです。

スクリーンショット 2019-01-21 12.48.52

『4分間のピアニスト』は下記動画サイトで視聴可能!

 

>>U-NEXT

インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌』


スクリーンショット 2019-01-21 13.13.39

・日本公開:2013126

・制作国:アメリカ、フランス

・監督/脚本:コーエン兄弟

・出演:オスカー・アイザック、キャリー・マリガン

・制作:スコット・ルーディン

・配給会社:ロングライド


楽器:ギター

演奏者:オスカー・アイザック


予告

 

演奏力:★★★★☆

作品評価:★★★★☆


 NYのグリニッジ・ヴィレッジで活躍しボブ・ディランに多大なる影響を与えた、フォークシンガー、デイヴ・ヴァン・ロンクの伝記映画。本作でオスカー・アイザックは見事な歌とギターを披露していますが、実は彼はジュリアード音楽院卒。演奏技術が高いのも当たり前です。本作はコーエン兄弟作品の中でもトップクラスに優れた作品だと思います。またテーマやメッセージも素晴らしく、コーエン兄弟脚本、スピルバーグ監督で作られた「ブリッジ・オブ・スパイ」(2015年公開)にも共通するテーマやメッセージがありました。それは「日々の営みはほんの細やかな変化でしかないが、それが積み重なればいずれ大きな変化をもたらす」というもの。傑作です。

スクリーンショット 2019-01-21 13.13.06

『インサイド・ルーウィン・デイヴィス』は下記動画サイトで視聴可能!

 

>>TSUTAYA TV

『ウォーク・ザ・ライン』


スクリーンショット 2019-01-21 12.50.23

・日本公開:20051118

・制作国:アメリカ

・監督/脚本:ジェームズ・マンゴールド

・出演:ホアキン・フェニックス、リース・ウィザースプーン

・制作:ジェームズ・キーチ

・配給会社:20世紀フォックス


楽器:ギター

演奏者:ホアキン・フェニックス


予告

 

演奏力:★★★★☆

作品評価:★★★★☆



 本作はカントリーシンガー、ジョニー・キャッシュの伝記映画。演じるのは怪優ホアキン・フェニックスなんですが、歌声が本人そっくりすぎて驚きます。ホアキン・フェニックスはもともとギターは弾けなかったそうですが、一から練習しギターを習得、また6ヶ月間ボーカル・トレーニングをし本作に臨みました。ホアキン・フェニックスの怪優としてのキャリアはここから始まりました。

スクリーンショット 2019-01-21 12.51.27

『ウィーク・ザ・ライン』は下記動画サイトで視聴可能!

 

>>U-NEXT

>>TSUTAYA TV

 
 まとめてみると、だいたい楽器の練習期間は6ヶ月間が相場みたいですね。しかし、これだけの演奏技術を短期間で習得してしまう役者の集中力はやはり凄い。この努力が作品の質を上げているのは間違いありませんね。
ここまでお読みくださりありがとうございます。
みなさんもここで紹介した映画を役者の努力を想像しながら見てみてください!

※画像はIMDbから引用

各種動画サイト
 
 ↓↓↓

見逃し配信バナー
hulu

パイレーツオブカリビアン

TTV
FODプレミアムロゴ

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
目次
閉じる