【感想】「ジュリー&ジュリア」コツコツは最強?

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・日本公開:20091212

・制作国:アメリカ

・監督:ノーラ・エフロン

・脚本:ノーラ・エフロン

・出演:メリル・ストリープ、エイミー・アダムス

この映画はつい最近の映画だと思ってたんですが、もう10年前の映画なんですね。

公開当時はあまり興味がなくスルーしていましたが、妻がジェーン・スーさんのラジオで話していたのを聞いて、見てみたいと言い出し、前から評価が高いことも知っていたので、TSUTAYAでレンタルし、この機会に妻と観てみました。

あと、今夢中で見ているTBSドラマ「グランメゾン東京」のおかげで、料理の出てくる作品をいつもより欲していたのかもしれません。

ストーリーはメリル・ストリープを主役に据えた1950年代のフランスを舞台にした過去と、エイミー・アダムスが主役の2000年代のニューヨークが舞台の現在とを交互に行き来する作りになっており、この手法を使った作品でいうと、「めぐりあう時間たち」を想起しながら見ていました。(どちらもメリル・ストリープが出ているので連想されたのかも)

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1950年代のフランスのパートでは、メリル・ストリープ扮するアメリカ生まれの食べることが好きなマダムが、フランス料理のレシピ本を書くことに奮闘し、2000年代のニューヨークではエイミー・アダムス扮する30歳を目前にした女性が、マダムの524のレシピを1年以内に実際に作り、その様子をブログに書くことに挑戦します。

この2つの話が実話だというのだから凄い。

1950年代の、まだまだ女性が出版したり本格的な料理を習ったりするのが難しかった時代において、本を出したマダムも凄いですが、生活感覚が自分達に近い分、現代パートの女性の方により感情移入しました。

だって、6時に起きて昨日作った料理についてのブログを書き、会社でフルタイム働いた後で、家に帰ってからまた次のレシピを作るとか相当大変ですよ。

それを1年間、毎日欠かさず続けるとか本当に凄いですよね。

この方は、このブログで注目を集め、ニューヨークタイムスの記事になり、その後は作家として生活をしているそうですが、やはり成功している方が口を揃えて言うように、成功の秘訣はコツコツ続けることなんですね。

コツコツはやはり最強か。

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このコツコツ女子を演じるのがエイミー・アダムスなんですが、料理に失敗したり、うまくいかないと泣いたり、旦那に当たったりして、結構情緒不安定なんですよね。

エイミー・アダムスが過去に演じた役柄だと「her世界でひとつの彼女」で演じた、人が寝続ける姿だけを映しただけという謎の映画を作った不思議ちゃんに通じるところがありました。(そういえばアンディ・ウォーホルが青い画面だけを映しただけの映画を撮ってたっけ)

でもこのコツコツ女子ですが、ブログを始めたきっかけは、作家になろうとか金儲けのためなんかじゃないんですよね。
仕事にやりがいを感じず、30歳を目前にして何となく行き詰っていて、単に何か自分を変えるような熱中できるものが欲しいから、もともと料理が好きだったということもあって、524のレシピを1年間で作る挑戦をはじめたんですよね。

ここにやっぱり打算があってはいけない。

なんかこのあたりは「桐島、部活やめるってよ」の最後の屋上のシーンに似てるんですよね。

ゾンビ映画を撮り続けるのは、有名になるためでも、金儲けのためでもなくて、

単に撮り続けることで好きなものと繋がっているような気がするから。

このコツコツ女子も料理を作ることでレシピを執筆したメリル・ストリープ扮するマダムと繋がっているような気持ちに

なるんですよね。

なんていうか、好きな物事に帰属している感覚が、個人のアイデンティティになるというか、その人を形成するんですよね。

だから好きな物事を夢中になって追いかけることは本当に大切で、生きる目標といえば言い過ぎかもしれませんが、人生にとって欠かせないものなのだと思います。

物語も終盤にさしかかり、あるシーンで不覚にも落涙してしまいました。

涙脆いはずの妻が泣いていなかったので、この落涙ポイントは僕独特のものかも

しれないのですが、過去にあった物事が、今の時代の人間にも継承され、それが新しいものに発展するという感覚に弱いんですよね。

この映画は、日常に物足りなさを感じ、かつコツコツ続けるのが苦手な人にこそ見て欲しい作品でした。

余談ですが、エイミー・アダムスはここからメキメキと頭角をあらわし、今ではすっかり大女優になりましたね。

個人的には「ザ・マスター」と「メッセージ」での演技が好きです。

彼女もきっとコツコツ女子なのでしょう。

コツコツは偉大!



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